映画ばっかり観ている蝶蝶雲です。
今日は「さくらん」の感想を。

1週間編集部
『さくらん』オフィシャルガイドブック
さくらん (出演 土屋アンナ)

身売りされた少女は、吉原、玉菊屋の女郎「きよ葉」となる。境遇に悪態をつきながら、「いつか自分の力で吉原を出てやる!」と決意を固める。数年後、美しく成長したきよ葉は、男を夢中にさせる天賦の才能が備わっていた。お客に恋をしたり、先輩女郎の高尾花魁から嫉妬されたりされながらも強く生きるきよ葉を、使用人の清次はずっと見守っていた。客に殺された高尾のあと、きよ葉は花魁日暮となる。そしてさる大名に身請けされる事になるのだが・・・。

綺麗な映画でした。世界の蜷川さんの娘さんで写真家の蜷川実花監督作品です。
何が素晴らしいって衣装が素晴らしい!
ため息が出るくらい綺麗。
女優さんって綺麗だなぁって見蕩れました。
元々好きってのもあるんでしょうけど、菅野美穂さんが本当に美しい。
粧ひという花魁で、きよ葉(子供時代、10歳くらいかな)の教育係のような存在。花魁になんかなりたくない、という彼女に「煮しめゴボウみたいなお前なぞ、花魁になんてなれない」と嘲笑う。きよ葉は悔しくなって、絶対なってやる、と啖呵を切ってしまう。それを聞いて粧ひは「花魁はお客を思うままに操れる。それを手練手管というのじゃ。」とにっこり笑う。この一連のシーンがとても好き。

花魁道中の粧ひも美しかったなぁ。スカイブルーの着物でした。粧ひはブルー系が多かったな。部屋も紺とか、水色とかで統一してました。売れっ子花魁の強さや冷たさがGOOD。菅野美穂さん、素敵です。

成長したきよ葉が粧ひと同じ事をしてたり、粧ひに貰った簪を売られてきた女の子にあげたり。そんなところが何だか嬉しかった。私は粧ひ中心に映画を観た気がする(笑)
きよ葉も、成長して花魁日暮となって花魁道中をするんだけど、その衣装もかっこいいんです。赤い着物で、帯がなんとゼブラ!それがとてもお似合いで。粧ひとは違い、どこか挑戦的な土屋アンナさんの表情がいいっす。

きよ葉時代に、好きになるお客さんが成宮くん。好きあってるのかと思いきや、成宮くんは遊びだったという悲しい結末を迎えます。吉原を抜け出して会いに来た清葉に笑いかける成宮君が、わっるい男だなぁ、おい!って感じてとても素敵でした(笑)


一つ納得行かない事があって、それは、椎名さんが可哀想!!ってこと。
花魁になった日暮に、思いを寄せる大名で、「妾にはしない。」と正式な奥方様にしてくれる、とてもいい人の役(笑)
でもね、婚礼の当日に日暮は使用人の清次と逃げてしまうの。もったいないなぁ。私なら絶対逃げない(おい)
まぁ、椎名さん云々ってことはちょっと置いといて、最後の日暮の選択がね、ちょっと納得できないんです。
清葉時代は、破天荒でトラブルメーカーなんだけど、花魁になると大人しくなっちゃうのね。婚礼の朝にもこっそり逃げちゃうし。もっと、こうド派手にバーンと飛び出して欲しかったなぁ。最後、日暮の勢いがトーンダウンしてしまったのが残念です。

内容をゴチャゴチャ言う映画じゃないってことでしょうね。衣装の美しさと、吉原の雰囲気を感じられればいいんじゃないかと思います。
あと、セックスシーンがなかなかに激しいですね。菅野美穂さん、高尾花魁の木村佳乃さんが特に。土屋さんのはね、ちょっと綺麗な感じでイメージ映像的なものが多かったんですが(笑)。カップルで見にきてた人は気まずかったかもです(笑)。

私?私は1人で行きましたが、それが何か?(あーハケンの品格終っちゃったなぁ)